本は一ページ目から読むなんて誰が決めた?あとがきから、気になる見出しから……好きなページから読む方法

本は必ず一ページ目から読まなければいけない……なんてことはない。どこから読んでも良い本もある。

物語性の強い長編小説は最初から読んだほうがいいかもしれないが、例えば、短編小説集やエッセイ、ビジネス本、自己啓発本などは、自分の好きなところから読んでも良い場合がある。今回は、本の読み進め方について、ちょっと考えてみたいと思う。

気になるところから気軽に読んでもいい

ビジネス本やエッセイなどは、見出しで目を引いたところから読み出す人も多いのではないだろうか。興味のある部分から読んでいくことで、内容が頭に入ってきやすくなる。

短編小説集などであれば、むしろ「全部読んだことはないけど、この短編は好き」という場合もあるかもしれない。全部読まないこともまた、個人の自由である。

作者の方がそもそも、自由な読み方を勧めるということもある。北村紗衣さんの『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』の序文には、以下のように書かれている。

それでは皆さん、どうぞ好きなところからお読みください。最初から順番に読んでいただく必要はありません。一番自分がコミットできそうなところから取り掛かってみる、それがフェミニズムの大事なところです。さあ、どこからでも、読んでみてください。

『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』

同書はポップなタイトルでありながら、中身はフェミニズムを深く追求している。初めてフェミニズムを知る人からすれば、ハードルが高いかもしれない。

そこでまず、見出しで気になるところから読んでみる。面白いと思える章を見つけることができれば、より深く興味が沸いてくるだろう。

「気になるところからとりあえず読む」という方法は、読書のハードルを下げてくれる。重い本を一ページ目からきっちり読まなくたって、読書は読書なのだ。

あとがきから読むことの魅力は?

意外と多く感じるのは、あとがきから読む人。最初から読む派の人からすると「え?ネタバレを読むようなものなのでは?」と思われそうである。しかし、あとがきから読むことにもまた、魅力がある。

例えば、一ページ目から読み進める場合、その本や作者に関する情報はほとんどゼロ。良くも悪くも、まっさらな世界に飛び込むことになる。それはそれで楽しいが、古典小説や作者の色が濃い作品の場合は、あとがきで前情報を知ると、より深く楽しめる場合がある。

作者はどんな人物か、どんな作風を得意としているか、あるいはこの小説を書いたときにはどんな時代背景があったのか……そんなことをあとがきで知ってから読んでみるのも面白い。

でも……本の順番には意図がある

皆好きなところから読んだらいいと思う。そう思っているのは紛れもない事実。ただ私は、特別なことがない限り最初から読むようにしている。本の順番には作者や編集者の意図があるからだ。

作者や編集者は本を作るにあたって、何も適当に順番を決めているわけではない。この話の後にこの話を載せて……と読みやすい順番や読んでほしい順番を試行錯誤している。つまり、本のページ通りが、ベストの順番なのだと思っている。

これはミュージシャンのアルバムなども同じだと認識している。この順番で聴いてほしい、と考える順番で制作しているはずである。

好きなところから、好きなように読もう。でもときどき「この順番であることの意味」を思い出してみると、もっと読書が楽しくなるのではないだろうか。



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