『いつかティファニーで朝食を』⑪ 新たな出発に、朝食で気合を入れて



『いつかティファニーで朝食を』第11巻。仕事を辞めることを決意した麻里ちゃん、ニューヨークの生活に慣れてアルバイトを始めることにした典ちゃんなど、新たな道を進む登場人物たちから目が離せない。

今回も、食に関する内容についてまとめていこう。

仲間と食べるホテルの朝食

主人公の麻里ちゃんは、自身が勤めるアパレル会社の女性メンバーたちで富山旅行に。泊る先は『セイズファーム』。ワイナリー、カフェレストラン、宿泊施設が併設されている農園である。宿泊施設は一棟貸し切りで、1日1組のみの利用。アイランドキッチンや薪ストーブなど、インテリアも凝っていて居心地が良さそうである。

食事は、夜はバーベキューを楽しめるほか、朝ごはんもフォカッチャやサラダ、コンフィチュールなどが揃っていて豪華。農園だからこそ、新鮮な野菜や卵が食べられるのも嬉しい。

「私は好きなものから食べたいから~ やっぱキッシュかな! ん~ズッキーニがたっぷりで瑞々しい~!!卵の味がしっかりしてるけど、塩気はひかえめで優しい味!!」
「私は朝から甘党派だから~ フォカッチャにコンフィチュールたっぷりつけて食べよ~!!フォカッチャにかかったローズマリーがいい香り~!!」

『いつかティファニーで朝食を』⑪

観光尽くしの旅行も良いが、こうした気の置けない仲間たちとゆっくりくつろぐ旅も違った魅力がある。麻里ちゃんたちは美味しい食事とともに恋愛や今後のキャリアについて話しながら、充実した時間を過ごす。

弱った体を労わる朝粥

仕事中に腹痛に見舞われた麻里ちゃんは、子宮筋腫ができていることが発覚。手術や今後のことを考えると怖くて辛い気持ちになるが、そんな麻里ちゃんを元彼の高浪さんが朝食に連れ出してくれる。

場所は錦糸町『カユデロワ』。お粥専門店で、種類豊富なお粥を楽しむことができる。二人が注文した「レッド」「ポパイ」はどちらも想像できない名前だが、レッドは「酸辣湯みたいな味」と高浪さん。一方でポパイは洋風の仕上がりのようだ。

馴染みのある中華粥よりも弾力があってもっちりしてる!!
ベーコンと生クリームで洋風の味だし、こんなお粥食べたことない
揚げパンも合うなぁ~

『いつかティファニーで朝食を』⑪

弱っている心に染み渡るお粥。ほかにはどんな種類があるのか、個性豊かなメニューも気になるところである。

北千住で湯葉を食べつくす

11巻でも引き続き典ちゃんはニューヨークにいるが、典ちゃん以外はいつものメンバーでの朝食は健在だ。今回麻里ちゃん・栞・リサの三人が向かったのは、北千住『宇豆基野 本店』。ゆばと豆腐の朝食を楽しめるという。朝食ながら盛りだくさんのコース料理で、ゆばも刺身や揚げなどさまざまな調理法で提供される。

何より面白そうなのが、自分たちで湯葉をすくって食べられるサービス。その場でモロッコの塩をかけてもらい、新鮮な湯葉を味わうことができるそう。

お粥に続き、体と心にやさしい朝食を食べた麻里ちゃんは、二人に子宮筋腫が見つかったこと、これをいいきっかけとして仕事を辞める決意をしたことを告げる。その表情はすっきりとしていて、心の整理がついたように見えた。

麻里ちゃんのキャリア転換はもちろん、辞めてしまった後輩・菅谷の意外な再登場や、気分転換に典ちゃんの住むニューヨークに遊びに行く回、高浪さんとの恋模様など、朝食以外も展開が盛りだくさんな11巻。典ちゃんの恋も進みつつあり、グルメもストーリーも見逃せない一冊である。



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たけの
フリーの編集者・ライター。食関連の書籍・雑誌・Webサイトで活動中。祖父母は定食屋、両親はレストランを経営。飲食店一家に生まれ、食の虜に。美味しい飲食店や料理、食文化・歴史・ニュースなどを発信しています。