『いつかティファニーで朝食を』⑬ ステージが変わっても同じ気持ちを共有できる朝食のこと

『いつかティファニーで朝食を』第13巻。全14巻なのでかなりクライマックスに近づいてきたところ。

主役の4人、麻里ちゃん・典ちゃん・リサ・栞も仕事や住んでいる場所、パートナーとの関係性などがどんどん変わってきているが、そんな中でも相変わらず朝食をともに楽しんでいる。ステージや考え方が変化しても、朝食はそれらを超越し、共通して楽しめるものなのだなと感じた。

朝から天ぷら!“天シャン”を楽しめる名古屋の名店

東京に住む麻里ちゃんと栞は、大阪で暮らすリサと中間地点で合流するために名古屋へ。最近妊娠して揚げ物ばかりを食べるようになったというリサの話を聞いて連れ出したのは、なんと朝から天ぷらを食べられる『天ぷらとワイン 小島』だった。

「ここはね 朝から天シャンが楽しめる店なんだよ」と自慢げに語る麻里ちゃん。どうやら天ぷらをシャンパンで楽しむことを言うらしい。妊娠中のリサは揚げ物を思い切り堪能し、麻里ちゃんと栞は「天シャン」を味わったのだった。

麻里ちゃん「さてさて 美味しいシャンパンに合う天ぷら食べますかぁ~ やっぱ最初は主役の穴子を天つゆで!
ん~~~!!衣はサクサクで穴子はフワッフワッ!これはたまらない」
リサ「う~ん美味しそ!私はじゃあ卵からいこうかね~ これはなんか醤油が合いそうな気がするから醤油にしよ」
麻里ちゃん「ヤバ!!それ絶対うまいやつ!」
リサ「んんん~~~っ」
麻里ちゃん「え? え? えずいてんのそれ? なに!?」
リサ「美味しい~ 幸せ~っ」

『いつかティファニーで朝食を』⑬

リサはつわりで体調や食生活が変化してしまったうえに、職場の人間関係がうまくいかず悩んでいた。しかし、麻里ちゃんや栞に元気づけられながら、おいしいご飯で心と体を満たすのである。

大学時代の友人とベトナム料理コース

麻里ちゃんの後輩・きみこは大学時代の友人・さやかと京都のタイ・ベトナム料理店『TOLBIAC(トルビアック)』へ。昼と夜はタイ料理を提供しているが、朝ごはんのみベトナム料理を食べられるのだという。

メニューはコース一種類のみ。飲み物とバインミーの具は選ぶことができ、カスタマイズできる。コースにはベトナム風ビーフシチュー「ポー・コー」がつくほか、メインとなるバインミーは「焼つくねバインミー」「バインミー・シウマイ」など個性豊か。

大学時代、きみことさやかは特別仲がいいわけではなかった。しかし、久しぶりに会って朝食を共にすることで打ち解けていく。昔とは違うお互いの考え方に気づいたり、実はさやかがきみこを羨んでいたことがわかったり……食事を楽しみながらきみこは「齢を重ねるのっていいもんだな」と感じる。

出張前に気合を入れる! 朝トマトカレーうどん

麻里ちゃんは元会社の後輩である菅谷の会社で働くことに。自社ブランドの服を広めるため出張、羽田空港の第一ターミナルで腹ごしらえをしてから飛行機に乗り込むことに。

二人が向かったのはカレーうどん専門店『cuud(くうど)』。入口には大きく「か」とかかれたのれんがあるほか、店内はシックなカウンター席がずらっと並ぶなど、洗練された内装だ。朝食で提供されるメニューは「朝トマトカレーうどん」と「冷カレーうどん」。

麻里ちゃん「あーお腹ペコペコ! 早速いただきまーす お 細めのうどんだ 知るがよく絡むやつだね~
んん~~~スパイシーでクリーミー! トマトの酸味が効いててさっぱり!朝からでもイケる!」
菅谷「僕もいただこー 冷たいカレーうどんなんて初めてだから楽しみだな
このすだちの汁をかけていただくのか タネが飛ばなくて済むからいいな~ うん うまい!冷たいけど濃厚!
美味しくて止まらないから 麺がすぐなくなっちゃいそ~っ」

『いつかティファニーで朝食を』⑬

驚くべきは、楽しみ方がさまざまに用意されていること。うどんをしばらく食べたら、カレーをセットで着いてくるごはんにかけてカレーライスにしたり、出汁で割って飲んだりできるとのこと。濃厚で美味しいカレーだからこそ、味わい方も多様にすることができるのだろう。

『いつかティファニーで朝食を』は次回で最終巻。麻里ちゃんと菅谷の関係はもちろん、リサ、栞、典ちゃんがどんな結末を迎えるのか、美味しい朝食とともに最後まで楽しんでいきたい。

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襟田 あいま
食べること・読むことがとにかく好き。食と本にまつわる雑感を日々記録しています。