白昼夢ってどんな色? 概念、文化、ファッション、いろんな色を知る――『世界のふしぎな色の名前』

今回手に取った本は『世界のふしぎな色の名前』。ふだんの暮らしで見かける色から、世界各国の歴史や文化の中で生まれた色、植物や動物、ファッションの色まで、さまざまな色の特徴と由来を紹介している。

毒薬の色に由来した「ポイズン・グリーン」、スクールバスの黄色を指す「スクールバス・イエロー」、中世ヨーロッパ以降の農民が来ていた作業着の色「ペザント・ブルー(農民の青)」などなど、ユニークな色がたくさん登場し、眺めているだけで楽しい。

その中で最も印象的だったのが「デイドリーム(白昼夢)」という色だった。

幻想的な様子を色で表す

デイドリーム、すなわち白昼夢。昼間の起きているときに感じる、ふわふわとした夢のような状態を指す。この幻想的な様子を色で表そうという発想がまずスゴイなと感じた。文字やイラストならわかるが、色。

実際の細かな色は本書で確認してもらいたいのだが、デイドリーム色は言葉で表すなら「淡い青紫」。くすんだ感じの色合いで、決して明るくはなく、非現実的な様子が確かに白昼夢を連想させる。

個人的にはとても好き。この本を読まなければ出合えなかった、素敵な色である。

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mae
食べること・読むことがとにかく好き。食と本にまつわる雑感を日々記録しています。