好きな図書館のある街に住む、というアイデア――『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』③

吉祥寺で不動産屋を営む都子・富子の双子が、さまざまな東京の街を案内してくれるマンガ『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』。第3巻でも、恵比寿や茗荷谷などいろんな場所を巡りつつ、不動産屋にやって来た客にぴったりな街を紹介していく。

それぞれの街の話も楽しく読んだが、今回個人的に一番印象的だったのは「好きな図書館の近くに住む」というアイデアであった。

都子・富子は実家をリフォームする関係でそれぞれ一旦一人暮らしをすることに決め、富子は近くに図書館がある家に住みたいと考えていた。そこで都子が都内の図書館を調べて、富子にプレゼンしたのである。

実際に登場した図書館はどれも個性豊かで行ってみたいところばかり。

明治時代に立てられたルネサンス様式を大事にしつつ、近代的なリニューアルを加えた上野「国際子ども図書館」。日本国内のほとんどの出版物が揃う「国立国会図書館」、東京で一番レコードが所蔵されているらしい「小石川図書館」……

好きな図書館が近所にあると嬉しい

私もよく図書館に行くのだが、思えば今まで、図書館本位に住む場所を決めたことがなかった。都内であればたいてい徒歩圏内に図書館があることが多いし、区立であればいくつかの分館と連携して運営しているので、ある程度の本は取り寄せることが可能だ。

とはいえ、確かに図書館によって個性は異なる。誰か文豪の出身地であればその人の本が多い、とか、上記のようにレコードに強いとか、イベントをたくさん行っているとか……建物のデザインや本の並びだって異なる。

好きな図書館が近くにあると、テンションが上がる。私は近隣でいちばん好きな図書館が徒歩20分くらいの距離にあるのだが、ちょうど散歩に適しているこの距離感も含めて気に入っている。

今度引っ越し先を決めるときは、先に図書館の位置や蔵書、デザインなどをあらかじめ調べてみようかな。そうしたら暮らす街が、家が、より好きになれそうな気がする。

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襟田 あいま
食べること・読むことがとにかく好き。食と本にまつわる雑感を日々記録しています。