静岡おでん『おでんのおがわ』が美味しいワケ。「セブンルール」2020年2月11日



静岡を代表するB級グルメの一つ「静岡おでん」。だし粉をかけるのが特徴で、静岡県民の「懐かしい味」として愛されてきた。静岡市の青葉横丁には40軒以上のおでん屋が並ぶといい、県外からの観光客も多い。

中でも昭和23年に創業した『おでんのおがわ』は、70年間継ぎ足し続けて作るだしの旨味が人気。現在は三代目の光枝さんが中心となって営業し、中津川真生子さんが看板娘を務めているという。静岡おでんの魅力や美味しさの秘密を、フジテレビ系列の番組「セブンルール」から学んだ。

スープは命の次に大事

お客さんからは「静岡人なら知らない人はいない」「とにかく懐かしい味」と大絶賛の『おがわ』。人気の理由の一つが、そのスープの味わいであるという。

スープ、つまりおでんのだし汁は70年間継ぎ足しで作られ続けており、だしの旨みとほんのり甘みを感じる味わい。だしは牛筋を二時間半煮込み、味つけは醤油のみ。長年継ぎ足す中で、練り物などの旨味が染み込み、複雑で奥深いものとなっていっている。中津川さんは「スープは命の次に大事。このスープのおかげでこのお店も成り立っている」というほど。

そして大切にしているからこそ、定休日でも休みなく、毎日火を入れる。毎回おでんを全部取り出して、火を通すことをルーティンにしているそうだ。二代目の祖母より「スープは生きている」「毎日火は入れてください」という遺言を預かっており、その言葉を心に留めているとのこと。

下ごしらえは手作業

下ごしらえは、一つ一つ丁寧に手作業で行う。味が染み込むように、具材に応じた仕込みを行っているのだという。じゃがいもをむいたり、ゆで卵をむいたり、牛筋を串に刺したり……その量はかなり多く、ゆで卵は多い日で300個、牛筋は1日に1000本出ることもあるほど。

中でも一番時間がかかるのは、糸こんにゃくを串に巻く作業。手で巻くとふんわりとして、味が染み込みやすくなるそう。市販ですでに巻かれた糸こんにゃくなども販売されているが、手巻きをやめることは考えていないのだという。「代々続いてきたものを『変えよう』って言うのは簡単なんだけど、それはちょっとできない。おばあちゃんが『こうやれば美味しいよ』って言ってきたものだから、それは変えられない」と断言していた。

静岡おでんを知ってもらうために

店を営業するだけでなく、週末はイベント出店も行う。「『おがわ』を売るっていうより静岡おでんを売りに行くっていう感覚」という中津川さん。静岡おでんが広まらなければ、『おがわ』のおでんを知ってもらうことはできない。それゆえに、静岡おでんをみんなに知ってもらいたいという感覚が強いそうだ。

静岡おでんはB級グルメとしてすっかり全国に知れ渡っているが、それは何と言っても、長年経営を続けてくれている店や広める努力をしてくれる人のおかげだと感じた。『おがわ』のように県内外から愛される店が、食文化を継承していくうえで重要な役割を果たしてくれているといえる。



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たけの
フリーの編集者・ライター。食関連の書籍・雑誌・Webサイトで活動中。祖父母は定食屋、両親はレストランを経営。飲食店一家に生まれ、食の虜に。美味しい飲食店や料理、食文化・歴史・ニュースなどを発信しています。