イタリアのシチュー「ストゥファート」。 肉を“だし”として捉える、肉食文化の奥義
細川亜衣さんの『料理集 定番』にて「ストゥファート」の話があった。初めて聞いた名前だったが、どうやらイタリアのシチューを指すらしい。と言っても、日本で食べられているものとは、若干作り方が異なるようである。 もともとは、鍋...
細川亜衣さんの『料理集 定番』にて「ストゥファート」の話があった。初めて聞いた名前だったが、どうやらイタリアのシチューを指すらしい。と言っても、日本で食べられているものとは、若干作り方が異なるようである。 もともとは、鍋...
『翻訳者による海外文学ブックガイド BOOK MARK』内にある星野智幸さんのエッセイ「SFって、政治小説?」にて、SF作品はたいてい政治を書いている、という話があった。 宇宙で争うような作品はいうまでもなく、管理社会だ...
ルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』(単行本版)の解説、リディア・デイヴィス氏の「物語(ストーリー)こそがすべて」にて、「オート・フィクション」の存在を知った。 オート・フィクションとは、「書き手の実体験をそのまま...
雑誌で紹介されているのを見つけて関心を持ち、読み始めた中島らもさんの『今夜、すべてのバーで』。読んでいる途中から、「なんだかこれは、すごい本だぞ……」と惹かれていき、読み終えた頃には出合ったことに感謝したくなった。 ふだ...
「沖縄の建築物」と聞いて思い出すのはあの鮮やかな赤瓦。あるいは古き良き木造建築の家……だけではない。 そういう人も多いかもしれないが(そして、それも確かにそうなのだが)、沖縄に通い始めて気付いたのは、コンクリートの建築物...
古本市で見つけた、茶道之研究社編『強肴』(1981年発売)。さまざまな著名人たちが自分のお気に入りのおつまみやお酒、器などを写真とエッセイで紹介している。 50名近くの鮮やかな料理がカラーで並んでいることも圧巻だが、それ...
子どもの頃、食事の基本は一汁三菜であると習った気がする。しかし大人になって、自分が食事を作る側になってみると、実際に毎日一汁三菜を準備するのは大変。時間がなくて、面倒くさくなって、「やってらんない!」と投げ出したくなる。...
私は食べるのが好きだが、食べ物モチーフのグッズもかなり好きだ。見かけるとついつい、見入ってしまうし、買ってしまうし、集めてしまう。特に文房具。気がつけば、食べ物のイラストや写真の入ったグッズに溢れている…… 今回は手持ち...
『おいしい沖縄』に掲載されていた向田邦子さんのエッセイ「沖縄胃袋旅行」にて、「きっぱん」というお菓子を見かけた。向田さんが子どもの頃に食べた、懐かしのおやつなのだという。 本書によるとそれは「平べったい大き目の饅頭で、ま...
村井弦斎『台所重宝記』は、1905(明治38)年に初版発行。小説『食道楽』から実用部分をピックアップして再編集された、台所仕事に関する実用書だ。 当時、知識を学ぶ本が多かった中で「実際に役に立つ本」として珍しがられ、重宝...