多様な食パンアレンジに挑戦! 『食パンをもっとおいしくする99の魔法』



高級食パンが登場し、食パンブームが訪れてから久しい。使う小麦や焼き加減などがさまざまに語られる中、食パンアレンジもまた、多様になってきている印象がある。

わが家も、基本の朝食は食パン。とはいえ食べ方はだいたい決まっているので、もう少し幅を広げたいと考えている。そこで今回は、パンラボ池田浩明さん著『食パンをもっとおいしくする99の魔法』から、食パンの楽しみ方を学んでみた。挑戦したいアレンジを、少しだけ紹介したい。

食パンの魅力はどこにある?

本書のメインは、あくまでも食パンの食べ方。99通りのアレンジ方法が掲載されている。しかし、その食パンアレンジを楽しむにあたって、簡単な概要が紹介されていて参考になる。

食パンは、フランスでは「パン・ド・ミ」(中身のパン)と呼ばれており、いわゆる耳が少なく、白い身(?)の部分が多いことが特徴だという。今まで考えてみたこともなかったが、確かにほかのパンに比べて面積、体積ともに広い印象がある。だからこそ、アレンジも無限大にできるといえるだろう。

大きく分けると「山食」(山型食パン)と「角食」(角型食パン)があるそうで、違いは型に蓋をするかどうか。そのまま焼けば、生地がふくらんで山型になり、ふたをするとぎゅっと収まって四角になるのだという。言われてみれば、スーパーで袋詰めにされているメーカーの商品でも、山食と角食がある。

ちなみに、山食はぎゅっと押し込まれて目が詰まるために、食感がなめらかになり、山食はふわっと焼き上がり軽い食感となるという。山食・角食は聞いたことがあったが、味の違いについては初めて知った。そのほか、素材の割合によって変わる味の違いについても簡潔に紹介されていて、好みの食パン選びをサポートしてくれる。

アレンジいろいろ! 気になるレシピたち

どれもチャレンジしてみたいものばかりだったが、中でも下記のアレンジが気になった。

トマトタルティーヌ

輪切りにしたトマトをパンの上に並べて焼くだけ。味付けは塩、オリーブオイルとシンプル。トマトは焼くと甘みが増すし、工夫もそこまで必要ないのかも。「シンプルであればあるほど、素材もパンも引き立つ」(p.32)には納得の一言。トマトタルティーヌにチーズやきのこを加えた「ピッツァ・ボスカイオラ」も美味しそう。

チョコとマーマレード

オランジェット(オレンジピールのチョコレート)みたいで美味しそうだなと感じたのが、こちらのアレンジ。「ラズベリー(フランボワーズ)にしたり、りんごにしてもおいしい」(p.55)とあったので、チョコレートの組み合わせはいくつか試してみたい。

みそバター

みそとバターの組み合わせは、多くの人に愛されている。みそバターラーメンや、最近は味噌汁にバターを垂らすアレンジをする人もいるほどだ。だが、パンにぬるという発想はなかった。「塗ってからトーストすることで田楽感覚になる」(p.63)とあり、なるほど……

かぼちゃペースト

かぼちゃをペースト状にし、バターやアールグレイ、きび糖を混ぜる。アールグレイがいいアクセントになりそうであるし、朝食やおやつとして食べる場合は、アールグレイの紅茶と合わせてみてもいいかもしれない。

スパイストースト

夕飯で洋風の料理を作った際に、主食を食パンにすることがある。そのままトーストにすることもあれば、ガーリックトーストなどを作ることもあるのだが、ここで参考になったのがこのスパイストーストだ。「その日いっしょに食べる料理によく合うスパイスを食パンにふっておくと、
パンと料理の結びつきが強くなる」(p.94)とあり、さまざまなスパイスをかけたトーストが紹介されていた。特にやってみたいのは、タイムを使ったアクアパッツァとタイム・黒胡椒をかけたトーストの組み合わせ。

改めていろんなアレンジを見てみると、本当に食パンの食べ方は幅広いなあと感じる。しょっちゅう食べるものだから毎回凝ったアレンジはできないが、本書にはほんの数分で出来るものもたくさんあって嬉しい。まずは明日の朝食から、アレンジに挑戦してみることにしよう。



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たけの
フリーの編集者・ライター。食関連の書籍・雑誌・Webサイトで活動中。祖父母は定食屋、両親はレストランを経営。飲食店一家に生まれ、食の虜に。美味しい飲食店や料理、食文化・歴史・ニュースなどを発信しています。