定期的に沖縄に通うようになり、もう5年ほどが経つ。そろそろ、私もいろいろと詳しくなってきたはずだが、沖縄はまだまだ未知の面白いもので溢れている。
「暮らしの手帖 98」(2019年2-3月号)を読んでいたら、沖縄の陶工・古村さんのインタビュー記事にスーチカーという言葉が出てきた。どうやら沖縄の郷土料理らしい。
しかし、沖縄出身の夫に聞いてみても「知らない」という。それほどに古いものなのか、それとも地域性があるものなのか……? 同書から学んでみることにした。
記事によればスーチカーとは、「塩漬けにした豚肉をゆで、薄切りにした沖縄の伝統料理」なのだそうだ。くせの強いもののようだが、古村さんが作るものはとても美味しいという話だった。
古村さんのスーチカーは、今まで食べたものとあまりにもかけ離れていた。湯気を纏って塩加減と少しの脂っ気、柔らかなのにコシを残していて、肉を噛み締め、染み出る味を感じとる嬉しさといったらない。さほど空腹ではなかったのに、たて続けに4切れも食べてしまった。
暮らしの手帖 98 「土と火とともに生きる ―古村其飯さんの器と暮らし」
何とも食欲をそそる表現である。古村さんはご自身の器で塩漬けにして作っているそうで、それも美味しさの秘訣なのではないかと記事には書かれていた。
そばに、サラダに、ちゃんぷるーに。スーチカー活用法
いよいよスーチカーが気になってきてしまい、いろいろ調べてみた。するとこれは、いわゆる三枚肉の塩漬けであり、沖縄そばなどにのせる人も多いらしいということがわかった。
その後、『おきなわいちば』64号でも、スーチカーの解説を見かけた。
スーは塩、チカーは漬けるという意味で、ちゃんぷるーの具材、沖縄そばにのせる、サラダにトッピングする等にも使われるそうだ。「薄切りにしてハムのように食べたり、フライパンで焼き目をつけて食べるのもおすすめ」とあった。
おつまみとしても美味しそうなので、スーチカー、ぜひ作ってみたい。
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