料理の匂いがする、美味しいエッセイ。『巴里の空の下 オムレツのにおいは流れる』石井好子
もう何の本だったか忘れてしまったが、オムレツにまつわる話を読んでいたら、石井好子さんのエッセイ『巴里の空の下 オムレツのにおいは流れる』が登場した。オムレツと言えばこの本、というような記載で、いったいどんな本なんだと気に...
もう何の本だったか忘れてしまったが、オムレツにまつわる話を読んでいたら、石井好子さんのエッセイ『巴里の空の下 オムレツのにおいは流れる』が登場した。オムレツと言えばこの本、というような記載で、いったいどんな本なんだと気に...
誰かの偏愛は、新しい発見だらけ。自分と違う趣味趣向であっても、面白そうで面白そうで……ついつい顔を突っこんでしまう。 野村麻里さん編『作家の手料理』はさまざまな作家の食にまつわるエッセイをまとめたアンソロジーである。思い...
美味しいものには目がない。気になる店はたくさんあるし、食べたいものもおそらく死ぬまで増え続ける。グルメといえば聞こえはいいかもしれないが、基本的に興味のあるものは何でも食べてみたい。どちらかといえば「雑食」という言葉の方...
片桐はいりさんのエッセイ『グアテマラの弟』は、グアテマラに移住した弟の話が綴られている。もともと仲良くなかったはずなのに、遠くに住むことで逆に連絡を取るようになり、ネットで電話できるようになってからは、近所の家族よりも顔...
ウー・ウェンさんの著書『料理の意味とその手立て』は、食材や調味料の扱い方から調理法の基本、具体的なレシピに至るまで、ぎっしりと情報が詰め込まれた料理指南書。特徴的なのは、「中国の家庭料理」という観点から解説がなされている...
最近極端に視力が落ちた。ショック。もともと目は悪いほうだったけれど、まさかアラサーの今、さらに落ちるとは……仕事上、やたらとパソコンを見ているから仕方がないかも、と思いつつ、どこかで「いやもしかして年齢のせい……?」など...
翻訳家・岸本佐知子さんのエッセイは、だいたいにやにやしながら読む。ゲラゲラ笑う、というのではないし、くすくすでもない。にやにや、が正しい。 とにかく物事を見る視点が面白くて好きだ。にやりと笑って「なるほど」とついつい頷い...
『おいしい人間』と聞いて、勝手に食べものの話だと思っていたら、おかしくも愛おしい人間の話だった。女優・高峰秀子さんが出会ったさまざまな人、そしてご自身や夫さん、ご家族のエピソードが綴られている。 ……とはいえ、読み終えて...
阿川佐和子さんはエッセイや対談をよく読ませていただいていて、檀ふみさんはVISAの連載「元気のダンドリ」の大ファン、という私である。そんな好きなお二人のWエッセイ、『ああ言えばこう食う』はやはり、知とユーモアに溢れていた...
『生きるコント』、タイトルが秀逸である。著者の大宮エリーさんのまわりでは、つねに面白おかしいことが起きているらしい。同書で語られるエピソードの数々はとにかく「そんなことある!?」の連続で、「ふふっ」「ははっ」と声に出して...