まだコロナなど知りもしなかった頃、「美味しい焼鳥屋がある」と友人が教えてくれて、連れて行ってもらった『焼鳥 松本』。
飲食店激戦区の恵比寿に名店がたくさんあることはもちろん知っているが、きっと私が知っているのは氷山の一角なのだろうと、毎回思わせられる。 同店もやはり、とても美味しくて、頬が落ちるとはこのことだろうと感じた。
うすはりのグラス、きめ細かな泡
まずはビールを注文。すると、きめ細かな泡が注がれた、うすはりのグラスが登場した。なんとも美しい、、、
焼鳥を食べる時は、比較的気兼ねしない店の場合も多い。そんなときは開始早々、ジョッキでがばっとビールを飲んでしまいたいときもある。しかしこのグラスならもちろん、ゆっくりと味わいたい。今日は、しっぽりと料理と会話を楽しもうと自然と思う。
シンプルかつまっすぐな旨さ
『焼鳥 松本』というからには、当然焼鳥を注文する。そして、鶏料理や旬の野菜をさまざま選んでみた。
鶏料理はどれも、とても新鮮だった。正直に言ってそれまで私には「鶏が新鮮」という感覚があまりなかったし、焼いてしまえば新鮮も何もないと思う人もいるかもしれない。
しかし、どれも皮につやがあり、身がぷりっとしている。ほどよい食感がありながらもやわらかく、肉の甘味が感じられるのである。瑞々しい鶏肉、という印象だ。
それから野菜。付け合わせにとシンプルに焼いたレンコンなどを頼んでみたが、これもまっすぐに美味しい。焼鳥とも、お酒とも相性が良くて箸がすすむ。
大きな焼鳥オブジェでお別れ
食べて話して笑って存分に満喫した後、店員さんに見送られながら外に出ると、来た時には気づかなかった焼鳥のオブジェに遭遇した。なぜこんなにもインパクトがあるものに、気づかなかったのだろう。。。自分が怖い。
せっかくなので「写真を撮ってもいいですか」と店員さんに伺うと、快諾してくださったので撮影。木目がちょうど焼鳥やねぎの質感に似ていて面白い。串が焼けて色が変わっている演出までリアルである。
カウンターで肩を並べながら、またここで気軽に飲める日は来るのだろうか。気兼ねなかった日々を思うと寂しいが、『焼鳥 松本』であれば、おひとり様でも十分楽しめそうな気もしている。この際だから、一人焼鳥デビューするのも、悪くないかもしれないな。
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