食事風景から知る当時の文化と心情。『描かれた食卓 名画を食べるように読む』磯辺勝
食×アートには弱い。美術館に行って食卓の風景の絵画を見つけると、気がつけばじっと立ち止まって、眺めている。思うに、私は食べ物を「美味しい」とは別に「かわいい」「美しい」などの感情で捉えることも多いからかもしれない。その証...
食×アートには弱い。美術館に行って食卓の風景の絵画を見つけると、気がつけばじっと立ち止まって、眺めている。思うに、私は食べ物を「美味しい」とは別に「かわいい」「美しい」などの感情で捉えることも多いからかもしれない。その証...
飲食店一家に生まれ育った所以なのかはわからないが、私は割と「食」で幸せを満たすタイプだと思う。嫌なことがあっても美味しいものを食べたらある程度忘れられるし、逆に嬉しいことがあったときも「よーし今日は美味しいものを食べてお...
中華料理と言えば、中華鍋とスパイス、たっぷりの油、そして勢いのある強火でザッと豪快に炒めるイメージ。ところが、料理家のウー・ウェンさん著『料理の意味とその手立て』によれば、それは飲食店の味であり、家庭ではもっとシンプルで...
池袋のジビエと鰻の店『池袋寅箱』へ伺った。ジビエと鰻とは不思議な組み合わせだが、どちらも大好物である。この日は特に、鹿肉が食べたくて、食べたくて…… 佇まいが最高に渋い。池袋の少しはずれに、静かに店を構えている。が、中は...
我が家のトースターは学生時代から使い続けていた手頃なもので、もう長年私のパンを焼き続けてくれていた。しかし、もうそろそろ限界かなあと思った折、せっかくならちょっといいトースターを買おうと、手に取ったのがかの有名な「アラジ...
バレンタイン、最近はすっかり何にもしていなかったのだけれど、テレビ番組「DAIGOも台所」にて、レンジで出来る超簡単ブラウニーを紹介しているのを見かけ、「すぐできそう!!」と食いついた。パッとできて美味しくて、最高。山本...
誰かの偏愛は、新しい発見だらけ。自分と違う趣味趣向であっても、面白そうで面白そうで……ついつい顔を突っこんでしまう。 野村麻里さん編『作家の手料理』はさまざまな作家の食にまつわるエッセイをまとめたアンソロジーである。思い...
『今日は誰にも愛されたかった』では、詩人の谷川俊太郎さん、歌人の岡野大嗣さん、木下龍也さんが順番に詩と短歌を読み、「連詩」を作っている。この連詩という形式、特に詩と短歌が組み合わさったものを、人生で初めて読んだ。各作品を...
美味しいものには目がない。気になる店はたくさんあるし、食べたいものもおそらく死ぬまで増え続ける。グルメといえば聞こえはいいかもしれないが、基本的に興味のあるものは何でも食べてみたい。どちらかといえば「雑食」という言葉の方...
内田洋子さんの著書『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』は、予想以上に厚い本だった。SNSで「モンテレッジォという村の、本の行商人の話」といった紹介を見かけて、「へえ~、面白そう」と軽い気持ちで手に取った。こうい...