読書のお供にお気に入りの飲み物を。本に合わせて選ぶ楽しみとは?

読書をするときはたいてい、リラックスした状態だ。ゆえに、お供としてコーヒーや紅茶、お酒などを用意することも多い。その本や気分に合わせて飲み物を選ぶこともまた、読書の楽しみの一つなのである。

作品から思い浮かぶ飲み物を選んでみる

自分の好きな飲み物を用意すればオッケー!……ではあるが、作品に登場するものや、作者の愛好しているものを選んでみるのも、楽しい。

『グレート・ギャツビー』とジン・リッキー

フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』は、語り手ニックに起こったひと夏の出来事を綴っている。彼が引っ越してきた家の隣には、「ギャツビー」という謎の人物が暮らしており、しょっちゅうパーティーが繰り広げられている。

隣家からは、夏の夜をとおして音楽が流れてきた。青みを帯びた庭園には、男たちや娘たちがまるで蛾のように集まって、ささやきや、シャンパンや、星明かりのあいだを行きかった。午後の満潮時に客たちが浮き台のやぐらから海に飛び込むのを、あるいは熱い砂浜で日光浴をするのを、僕は眺めた。

『グレート・ギャツビー』p.77

ギャツビー邸でのパーティーの様子は、夏ならではの開放的な雰囲気に溢れている。そして、レモネードやシャンパン、ミント・ジュレップなど、夏の乾いた喉を潤すドリンクがたくさん登場する。本書を読むときは、さわやかな夏のドリンクを用意したくなる。

私は特に、ニックの友人・トムがジン・リッキーを持ってくるシーンが好きだ。「グラスの中には氷がたっぷり入って、からからという気持ちの良い音を立てていた」(p.212)という一文に惹かれて、ついついジン・リッキーが飲みたくなってしまう。

『失われた時を求めて』とカフェ・オ・レ

長田弘さんのエッセイ『すべてきみに宛てた手紙』にて、プルーストの『失われた時を求めて』にまつわる記述があった。

同書のお供にふさわしいのは「もちろん、ムッシュー・プルーストのカフェ・オ・レ」(p.77)とあり、実際にプルーストが飲んでいたらしいカフェオレの作り方や飲み方が掲載されていたのだった。未読のままになっていたので、せっかくだからプルーストに思いを馳せながら読みたいと考えている。

読書のお供は、人それぞれだ。なんだっていいし、なくてもいい。ただ私は、本の雰囲気や気分に合わせて、あれこれとお供を考えるのが結構好きである。それは私の読書の時間を、より豊かにしてくれる。

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