読書記録を残す意味とは? 読むだけでなく、考える、書く、共有することによる恩恵

子どもの頃から今まで、手を変え品を変え、さまざまな形で読書記録をつけてきた。手書きノートやSNS、読書メーターのようなサービス……いろいろ使った挙句、現在はこのブログにほぼ落ち着いている。

もちろん本を読むだけ、楽しむだけで充分だとは思うが、記録を残すことでさらに意義のあるものになるなあと、個人的には思っている。例えば、以下のような利点と恩恵があるからだ。

自分の考えを整理できる

第一に、自分の考えを整理できるという点が大きい。その本を読んで何を思ったか、どこが面白かったのか(あるいはつまらなかったのか)、頭の中でモヤモヤと考えていることをいざ文章に起こそうとすると、とっても曖昧だったりする。その曖昧な感情をできる限りを尽くして言語化していくことによって、脳内が整理され、初めて感想を声に出せる。

ついでに、芋づる式に思い出した自分の経験やこれまでに読んだ本もメモしておく。そうすることで記憶や知識が体系化されていくのも心地が良い。自分の身になっている感覚がある。

後に振り返ることができる

記録に残しておけば、後に振り返ることも可能になる。このブログでも何度か時を置いた再読の話をしているが、昔と今では考えていることが全然違うし、面白いと思うポイントも異なっていて、かなり新鮮。自分の足跡を辿るのは不思議で、恥ずかしくて、愉快である。

誰かと共有し、意見を交換できる

SNSや読書メーターなど、オンライン上で公開する場合は特に、誰かと意見を共有したり交換できることが楽しい。自分の感想に「いいね」と共感してくれる人もいれば、真逆の感想を教えてくれる人もいるが、いずれにせよ「なるほど、そういう考えがあったか」と新しい視点を得られるのが好きだ。

また、「これが好きなら、これもおすすめだよ」などと、新たに面白い本を教えてもらえることもあって、幅が広がっていく。

作者に感謝を伝えることができる

感想を公開するようになってから、作者の方にお礼を言っていただくことが増えた。むしろこちらが「素敵な作品をありがとうございます!」とお礼を言いたいくらいなので恐縮ではあるが、作者の方に反応を貰えることで、直接感謝を言いやすくなったこと自体は嬉しく感じている。

本を読んで、「面白かった!」と思っても、なかなか作者ご本人に伝える機会はない。特に私は古典作品もかなり好きなので、すでに亡くなっている場合も多い……でも、同時代を生きている方であれば、直接お礼を言える機会もあるのだ。だから、「面白い」「好き」だと思ったら、できるだけ声に出したいと思う。

大前提として、読書はそれ自体が楽しいものである。ただ、せっかく読んだのであれば、感想を書いた方がもっと楽しいと、個人的には考えている。自分だけが見られる仕様でもいいし、誰かと共有するのも面白い。言葉にしてみることはきっと、想像以上にたくさんの発見があるはずだから。

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食べること・読むことがとにかく好き。食と本にまつわる雑感を日々記録しています。