思春期によく読んでいたアメリカYA(ヤングアダルト)小説。魅力と好きな作品を語る

『翻訳者による海外文学ブックガイド BOOK MARK』を読んでいて、ふと思い出したことがある。それは、私が思春期にアメリカのYA(ヤングアダルト)小説をめちゃくちゃ読んでいたということだ。

YA(ヤングアダルト)とは、その名の通り「若い大人」というか、大人未満の中高生あたりを指す。児童書と一般書の間のような立ち位置と、私は認識している。

登場人物はやはり中高生あたりが多く、そのときならではの悩みや葛藤を描くだけでなく、ファンタジーやSFなどジャンルも多岐にわたる印象。

なぜ国内の小説でなく、アメリカのYAだったのか? それはおそらく、海外作品で適度に現実離れしていながらも、自分に寄り添ってくれる一面があり、おまけに展開が終始わくわくするものばかりだったからなのかな、と思う。

翻訳の仕事に関心があったことも、理由の一つかもしれない。

当時私が夢中になって読んでいたYAは、例えば以下。

メグ・キャボット『プリンセス・ダイアリー』シリーズ

高校生のミアはある日突然、離れて暮らす父がある国の王様であり、自分がプリンセスであることを知る。いきなりプリンセスになった戸惑い、恋愛や友情にまつわる悩みと葛藤を日記形式でコミカルに描いた作品である。

「プリンセスになる」と聞くとプリンセス願望をかなえるストーリーだと思われがちだが、ここで描かれるのはどちらかといえば不安と葛藤。進路にも悩むし、公務のせいでうまくいかない恋愛にイライラもする。

そしてその中で、ミア自身がそれらを乗り越えて、強くかっこよくなっていく過程が見どころなのである。ちなみに、アン・ハサウェイ主役で映画化もされていて、こちらも大好き。

ジェリー・スピネッリ『スター・ガール』

高校生の男の子が主人公。破天荒な転校生「スター・ガール」を好きになるものの、ときに彼女についていけなくなったりして、「好き」であることの苦しさや難しさが描かれる。一方で型にはまらない魅力的な「スター・ガール」が、普通になりたくて頑張るところも苦しい……

学校という狭い世界で起きる、思春期ならではの悩みや不安がリアル。全体的にちょっと幻想的な雰囲気が漂っていて、文字で追っても美しいと感じる作品。

アン・ブラッシェアーズ『トラベリング・パンツ』シリーズ

言わずと知れたYAの名作。『トラベリング・パンツ』を抜きにして、ヤングアダルトは語れないでしょ!(超・主観!)

仲良し4人組の女子高校生たちが、不思議なジーンズを代わりばんこに履いて夏休みを過ごし、その日々を報告し合う物語。全く違う個性を持つ4人のそれぞれのストーリーが交差していくさまが面白い。

これまた映画化している。『ゴシップ・ガール』のセリーナを演じているブレイク・ライブリーが出ているのも好きなところ!

セシリー・V・Z『ゴシップ・ガール』シリーズ

人気海外ドラマ『ゴシップ・ガール』の原作。人によっては結構驚かれるのだが、私は本から入ったタイプです……高校生のときに図書館で見つけて以来、夢中になって読んだシリーズ。その後ドラマ化したときは、かなり驚いた。

ステファニー・メイヤー『トワイライト』シリーズ

ヴァンパイアと恋するラブストーリー。こちらも今となっては、映画のほうが有名かもしれない。ヒーローである吸血鬼のエドワードがめちゃくちゃかっこよくて、恋愛ストーリーが最高。物語の展開が気になりすぎて、一気読みした思い出。

年齢を重ねる中で読む機会が減ってしまったのだが、今一度、YAを読み直してみたい。今はきっと、当時とは違う魅力を見つけられる気がする。

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襟田 あいま
食べること・読むことがとにかく好き。食と本にまつわる雑感を日々記録しています。