『辞書に載る言葉はどこから探してくるのか?』飯間浩明。街を練り歩き、言葉を捕まえ、吟味する
言葉の収集癖があるという話をしていて、ふと思い出した本がある。飯間浩明さんの『辞書に載る言葉はどこから探してくるのか?』。国語辞書の編纂をしている飯間さんが街を練り歩き、実際に使われている言葉たちを集め、辞書に載せるかど...
言葉の収集癖があるという話をしていて、ふと思い出した本がある。飯間浩明さんの『辞書に載る言葉はどこから探してくるのか?』。国語辞書の編纂をしている飯間さんが街を練り歩き、実際に使われている言葉たちを集め、辞書に載せるかど...
ラオス……聞いたことはあっても、行ったことはないし、知っていることもほぼない。私の人生では残念ながら、なかなか馴染みのなかった国であるが、村上春樹さんのエッセイ『ラオスにいったい何があるというんですか?』で初めてその魅力...
ジョン・ウィリアムズの小説『STORNER(ストーナー)』を読み始めて数ページ、あまりの読み心地の良さにため息を漏らした。なんて美しい文章なんだろう。一瞬一瞬の光景が鮮明に浮かぶ、緻密な描写。それらから浮かび上がるキャラ...
街中に何気なく存在しているものには、たいてい意味がある。それを改めて理解したのは、街中のフォントを取り上げて調査した本『もじモジ探偵団』であった。自分のものの見方の解像度が上がったような気がして、とてもわくわくした。 ジ...
『読書案内 世界文学』はイギリスの作家、サマセット・モームが好きな作家や本を語り尽くした一冊。「読書は楽しくなければならない」とし、とにかく「この作家のここがいい」「この本のここが面白い」と書き連ねている。本オタクとして...
角田光代さんはエッセイ『世界中で迷子になって』の中で、20代の旅について「20歳の私になかったいちばん大きなものは、余裕だったと思う」と綴っていた。 何かしなきゃいけない、と私は思いこんでいた。何か体験しなくちゃいけない...
トーストやホットケーキにバターを塗っているとき、料理にバターを使うとき、ふいに「バターだけ食べたいなあ」と思うことがある。レーズンバターは大好きだし、バター風味のおやつにも目がない。自覚はあんまりなかったけれど、私は実の...
コロナ禍を経て、夜中に出歩くことが極端に減った。昼間が私の暮らしの中心にあり、夜は眠り、休みの時間となっている。しかし、私が眠っている間にも、世の中を支えてくれる人たちがいることを、忘れたくはない。24時間365日、誰か...
『未来のサイズ』は2013年~2020年の俵万智さんの短歌がまとめられている。俵さんの作品を読みたいなあと思い手に取り、実際楽しく拝見した。……のだが、取り上げているテーマが時事的なものが多いゆえに、思いのほか、ここ10...
マンガ『しあわせは食べて寝て待て』の主人公・麦巻さんは、パッと見ではわからない難病を抱えている。働けないわけではないけれど、毎日勤務するのは難しかったり、風邪を引きやすかったりして、しんどさを抱えている。 読み始めた時、...