美味しい音が鳴る「南部鉄フライパン」の話――『台所にこの道具』

「南部鉄器」のことは、なんとなく知っている。厚みがあり、しっかりと重さがあり、熱が冷めにくいのが特徴。思い浮かべるのはやはりあの、重厚な急須。

しかし、宮本しばにさんの『台所にこの道具』にて紹介されていたのは「南部鉄フライパン」。急須以外を知らなかった私としては衝撃であった。え、フライパンがあるの!?

南部鉄フライパンもやはり重みと厚みがあり、さっと炒めるよりは、じっくりと加熱していくものに向いているそうだ。あるいは、餃子や野菜のグリルなど、焼き目を付けてパリッと仕上げたいものにも使いやすいという。

よくよく考えてみればグリルパンとしても優秀ということではないか。表面に凹凸があり、これのおかげで焦げもつきにくいらしい。

じっくりゆったり使える南部鉄フライパンを求めて

調べてみたらあった、南部鉄のフライパン、そしてグリルパン……!!

シンプルなデザインでかわいい……

機能性も魅力ではあるが、本書で惹かれたのは「美味しい音が鳴る」という話。「このフライパンで何かを焼けば、台所は豪快な音と香ばしさで満たされます。家族全員の気分が高揚し、お腹が空いてきます」とあり、想像して、食欲がわいてくる。

また、重さに感じる安堵の話も共感があった。

南部鉄のフライパンはどっしり重くて強堅。骨太でびくともしない鉄人です。重すぎていやがる人もいるけれど、私は逆に、この重さに安堵するのです。「任せよ、焼き抜くぞ」という鉄の意志を感じます。

宮本しばに『台所にこの道具』南部鉄フライパン

軽くて振りやすいフライパンは、我が家に欠かせない。しかしその一方で、じっくりゆったり使える南部鉄フライパンもいいなあと思う。どちらがいい・悪いではなく、使い道が全く異なるのである。近々我が家に迎え入れたい調理器具ランキング、第一位!

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襟田 あいま
食べること・読むことがとにかく好き。食と本にまつわる雑感を日々記録しています。