「ロシア料理」を学べる本まとめ。定番、ニッチな郷土料理……『料理=高山なおみ』から始まる、未知の世界への旅

ボルシチ、ピロシキ、ビーフストロガノフ……私のロシア料理の知識は少ない。美味しい料理がもっとあるに違いないのに、そのほとんどを知らずに生きてきた。

そんな中、高山なおみさんのレシピ&エッセイ集『料理=高山なおみ』で多様なロシア料理に出会い、関心を持った。

塩をまぶした野菜にヒマワリオイル、ビネガーを和えた「夏の庭のサラダ」、ゆで餃子「ぺリメニ」。じゃがいもを塩でゆで、バターで炒める「若いポテトの料理」……ロシア料理は専門店に行かないと食べられないと思っていたが、ここに掲載されていたレシピはどれも、日本人にとっても馴染み深い食材や調理法で、自宅で作れるものばかりであった。

となると、ロシア料理は意外と身近で、もっと気軽に楽しめるものなのでは? と思い、さらにロシア料理を学べる本を探してみた。以下に、参考になったものをまとめておく。

家庭で作れるロシア料理

ロシアの人々のライフスタイルをエッセイや解説、コラムで紐解きつつ、日本でも知られる定番料理からおもてなし料理、ニッチな郷土料理に至るまで、バラエティに富んだレシピをまとめた一冊。ロシアでは馴染みのある菜園付きセカンドハウス「ダーチャ」についても触れており、自然と食物を大切にする現地の文化を、併せて学ぶことができる。

はじめてでも美味しく作れる ロシア料理

ロシア人のヴィタリ・ユシュマノフさんによる、ロシア料理レシピ集。サラダ、スープ、メインディッシュ、デザートとジャンル別にわかりやすく掲載しているほか、プロセス写真も多く、ロシア料理に詳しくなくても安心して挑戦できる。

おいしいロシア

ロシア人の夫を持つシベリカ子さんによる、食と暮らしのコミックエッセイ。急遽一年間ロシアに住むことになった彼女が、食文化からロシアの魅力を学んでいく過程を描いている。かわいいイラストで物語を楽しみつつ、ロシア料理で使われる食材やレシピを知ることができる。

ノスタルジア食堂 東欧旧社会主義国のレシピ63

現ロシアを含む、東欧~東アジアの旧社会主義国で作られていた家庭料理のレシピ集。こちらも手に取りやすい食材&調理法ばかりで作りやすい。また、当時使われていた器やカトラリー、現地の食堂も紹介。歴史や文化を学べるのはもちろん、写真集としても見応えがある。

ちなみに、おやつが大好きな私としては、同じくイスクラさん著の『ノスタルジア喫茶 ソヴィエト連邦のおやつ事情&レシピ56』もかわいい&美味しいがたくさんで癒された。

ロシア料理についていろいろ調べてみていると、案外日本に近しい食文化もあるし、やはり先に感じた通り、身近で馴染みのある食材や調理法も多い。かと思えば、「ダーチャ」に代表されるような、ロシアの土地柄や国民性ならではの文化もあり、とても興味深かった。

文学好きとしてはやはり、ロシアといえばロシア文学。トルストイやドストエフスキー、ツルゲーネフが思い浮かぶ。文学好きの友人たちと語り合う際に、ロシア料理でおもてなしするのも楽しそうである。

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