『いつかティファニーで朝食を』⑦ 大阪に沖縄、金沢……全国の美味しい朝ごはんに出合う

『いつかティファニーで朝食を』の第7巻では、主人公・麻里子は恋愛に振り回され、大好きな朝食もあまり食べられずにいる。しかし、出張や友人たちとの旅行で、久しぶりの朝食を満喫することに。少しずつ自分を取り戻していく彼女に、こちらも嬉しくなる。

お馴染みの4人での金沢旅行や、友人・リサの大阪での暮らしなど、日本各地に舞台が移り、地域色の強い朝食も紹介されて、楽しく拝見した。特に印象的だったシーンを感想とともに記録。

沖縄の朝食で自分を取り戻す

沖縄に出張した麻里子が向かったのは、『沖縄第一ホテル』。沖縄食材を含めた50品目も使った料理が登場する。

「ゆし豆腐」や「島人参の炒め物と島ラッキョウ」「シークワーサーのジュース」「ハンダマの酢味噌和え」……多様な料理が登場するが、全部で585キロカロリーしかないとは驚きである。

あまり朝食を摂れない日々が続いていた麻里子が、「こんなにゆっくり朝食とったの久しぶりだなあ…」と自分を振り返っている瞬間が好きだ。

また、次の日に行っていた『プラウマンズ・ランチ・ベーカリー』も印象的だった。「青パパイヤとささみのバジルオリーブサンド」や「にんじんとトマトのポタージュ」など、野菜を中心としたメニューが豊富で、ここではイートインで楽しんでいた。

朝食が美味しそうだったのはもちろんだが、ここはストーリーも特に好きだった。一緒に行った相手が、1巻に登場した元・恋人の創太郎だったからだ。

食にあまり関心のなかった彼が、「出張に行くことが多くて大変だけど 最近は地方でランチ食べるのが楽しみなんだ」と麻里子の気持ちをわかるようになっていたことが感動……

麻里ちゃんにずっと謝りたかったんだ
こうやって一緒にご飯食べたいって思ってくれてたのに
それがどれだけ尊いことがずっと気付かなくて……

『いつかティファニーで朝食を』⑦ マキヒロチ

成長している創太郎を見た麻里子は、自分の置かれた状況を見つめ直す。1巻で登場した創太郎はなんだか情けなく見えていたが、この回はかなりカッコいい。

金沢で食べる、四季を感じる朝ごはん

落ち込む麻里子のために、金沢旅行を計画した典ちゃん、栞、リサ。思い切り楽しむつもりが、麻里子はあまり乗り気になれない。愚痴を言ったり、悪酔いしたりとやさぐれるものの、3人が連れて行ってくれた朝食で元気を取り戻す。

4人が向かったのは、主計町の料亭『貴船』。一日三組限定で、旬の食材を使った朝食を摂ることができる。

本作では季節が2月だったようで、福笑いやマスなど節分をイメージした盛りつけとなっていた。イラストながら、とても美しい。「ブリの幽庵焼き」「たらと白子の鍋」などの和食だけでなく、干し柿とブルーチーズなど、アレンジの利いた料理もあって面白い。

徐々に元気を取り戻していく麻里子に「麻里ちゃんは朝ご飯食べると元気になるからね!」と笑う3人。最後に撮影したにこやかな4人の写真は、こちらの心も温まる。

大阪で楽しむ朝食クルージング

リサは、結婚式の準備を進める中で、婚約者の友人と会うことに。女友達もいるということで不安に思っていたが、朝食を通じて仲良くなる。

今回の朝食はなんと屋形船、『御舟かもめ 朝ごはんクルーズ』。ゆったりとクルージングを楽しみながら、金沢「不室屋」のおすまし、おにぎり、新鮮な野菜やフルーツなどが入った朝ごはんを食べられるそうだ。屋形船で朝ごはんが食べられるとは、衝撃……

第7巻は地域色の強い朝食が多く掲載されていたほか、登場人物の大きなターニングポイントも多かった。グルメもストーリーも面白く、相変わらず大好きなマンガである。

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