大人が楽しいことを、ずっと前から知っていた――藤七海「Just a visitor」



「俺はパーティーアニマルだからよ、責任持つとか嫌いだけど、大人になったら色々あるだろ?だから今のうちに楽しんでおけよ」と言ってバスに乗り込んでいった。ありがとう、私も今のうちと言わず、一生楽しむつもりだよ。てゆーか、パーティーアニマルって何だよ……

藤七海『Just a visitor』

藤七海さんのリトルプレス『Just a visitor』がめちゃくちゃ面白い。文章も写真もレイアウトの感じも好きで、何度か読み返している。このパーティーアニマルの男性の話も好きだ(ほんとにパーティーアニマルって何なの……)。

これを読んで笑ってしまったと同時に「大人の色々」かあ、と彼の言葉の中で思案することがあった。

* * *

「今のうちに遊んでおいた方がいい」
「大人は大変だから」
「社会人は遊ぶ暇ないから」

こういうことを言われた経験がある人は非常に多い。実際、大人は確かに大変なこともあるし、社会人になって遊ぶ暇がないときもあったし、子どものような遊び方をできなくなることもあるかもしれない。

でもそれは、別に大したことではない。だって大人は大人で楽しいことがすごくいっぱいあるし、子どもの頃にはありえない遊び方があるし、誰かに許可を取らなくたって自分で好きなことができるし。大人はずっと楽しい。子どものときの方がいいなんてこと、全然ない。

* * *

多少の自慢になってしまい恐縮だが、実は私は大人が楽しいことを、子どもの頃から知っていた。

両親や親戚や周りの大人、読んでいた本の著者たちが、ずっと楽しい様子を見せてくれていたからだった。もちろん、大変な姿もあっただろう。大人になってから「あのとき大変だっただろうな」とわかることもある。

それでも、私が知っている大人たちはずっと自由だったし、ずっとずっと楽しそうだった。今思うと、本当にありがたいことだ。大人が楽しいことを知っていたから、今を生きられている気もする。

いつから大人は、ちょっと息苦しいもの、大変なものと思われているのだろう。きっとそんなもの、幻でしかないと思ってしまうのだけれど。

パーティーアニマルの彼。私も一生楽しむつもりだよ。



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