ぬか漬けのある家に憧れる。ぜひぜひ作ってみたいのに、「なんだか大変そう」「ずぼらな私にはできなさそう」と負の感情がかけまわり、結局諦めていた。
しかし最近、あちこちで「ぬか漬けはそんなに手間をかけなくても作れる」という話を聞く。毎日混ぜなくてもいい? 手間暇をたっぷりかける「お世話」は必要ない? それなら、私にもできるのでは!? 期待……
ほったらかしでもできる?
『&Premium』2020年9月号にて、 写真家・寺澤太郎さんが自作のぬか漬けを「ほったらかしの究極」「野菜を洗って中に埋めておくだけ」と語っていた。私が知り得るぬか漬けの概念から大きくかけ離れたキーワードに、ただただびっくりしている。
ぬかと塩と水の3つを混ぜるだけというレシピは実際見てみても簡単で、おまけにアスパラやエリンギ、パプリカなどもあって美味しそう。
さらに、「夏はバリバリと食べていますが、秋には少し飽きてくる。そうしたら一回やめちゃいます」とあっさり。ぬか漬けを一回始めてしまったら、永遠に世話を焼き続けなければいけない気持ちになっていた。
確かに嫌になったらやめればいいんだし、とりあえずやってみれば良いのだ。
かびが出ても大丈夫?
料理家・有元葉子さんは『毎日すること、ときどきすること』の中で、「ぬか漬けに答えはない」と綴っている。かびが出てくると初心者としてはぎくりとしてしまうのだが、「表面にうっすらできる白いかびなら、ぬか床に混ぜ込んでしまいます」とのこと。
ぬか漬けでもたくあんでも、お漬け物の床を温かいところに置いておくと白いかびがはえます。これは悪いかびではなくて、発酵してきた証拠。これを見ると私は「ああ、おいしくなってきたな」と思って、ぬか床に混ぜ込みます。夏場だったら毎日毎日、白いかびがはえますので、ドンドン混ぜ込んでしまいます。
『毎日すること、ときどきすること』p.20
また、旅行等で長期間家を空けるときは塩とぬかを足し、ぬか床を固めにして冷蔵庫に入れておく。すると乳酸菌の活動がおさまり、ぬか床が冬眠するという。「この状態で、私は1ヵ月くらい家を空けることもあります」というから驚き。
長く冬眠させると復活させるのに時間がかかるらしいものの、私としては「それくらいで済むのか」と思ってしまった。ぬか床が家にあったら、長期で家を空けるのも難しいのだと考えていたからだ。
旅行に行こうが帰省しようが、ぬか漬けは作れる!
無印の「発酵ぬかどこ」なら簡単らしい?
先日友人が、無印の「発酵ぬかどこ」があれば簡単にぬか漬けを作れる、という話をしていた。無印にぬか床が売っていること自体初耳だったが、調べてみると想像以上に手間いらず。
もともと発酵しているからすぐに漬けられるし、ぬかが入っている袋はチャック付きで、ここに野菜を入れるだけ。容器も必要ないなんて信じられない……私が勝手に思い込んでいた手間暇は、いったいどこに行ってしまったのだ。
作ったことがなかったから勝手にあれこれ思い込んでいただけで、実はそこまで難しいものではないのかもしれない。よーし、私もやってみるぞ、ぬか漬け!
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