2019年、浅草橋にオープンした『SAKE Street』。酒屋として日本酒の販売を行うほか、店内では角打ちも提供している。また、日本酒の情報をまとめたWebメディアも運営するなど、日本酒を“伝える”ことにも特化している。
前々から気になっていたのでお邪魔したのだが、お酒もおつまみも美味しく、角打ちを存分に楽しんでしまった。
日本酒飲み比べをじっくりと
角打ちは単品でも注文できるのはもちろん、飲み比べできる日本酒のセットが何種類かあり、興味のある日本酒を複数お試しできる。個人的に目を惹いたのが、味わいや産地でなく、エチケットのカラーを揃えた「赤」。
注文して飲んでみると、エチケットに赤を採用しているという共通点はあるものの、デザインも実際の味わいもまったく違い、個性豊かで面白かった。
まずは、酒粕再発酵酒「舞美人 MYVY(マイビー)」。紹興酒のような香りと風味で、一般的な日本酒として想像しがたい味というか、とにかく独特。店員さんは「みたらし団子っぽい」と評されていて、それにも納得感がある。後味は甘酒のような、お米の甘味が感じられた。
続いて「土田 麹九割九部」。日本酒は通常米8割、麹2割で仕込むそうだが、こちらは麹を9割9分、残りを米で仕込んでいるとのこと。だしのようなじんわりとした旨みがあり、一緒に注文した〆鯖によく合う。
そして、「不老泉」。酵母を添加しない山廃仕込みで仕上げられた日本酒。アイラ島ウイスキーのような薬っぽいくせと苦味があり、少しずつ飲んで長く楽しみたい味。
どれも、本当に美味しかった。三つとも個性強めなので好みは分かれるかもしれないが、私はすべて好きだと感じた。そして試しに飲んだつもりが、じっくり味わってしまったのだった。
オンラインショップも充実
コロナ禍で行くのが難しいところではあるが、オンラインショップも充実しているのでありがたい。角打ちの雰囲気は味わえないものの、好みの味から探せる仕組みや、料理に合わせたペアリングの提案もあるので、比較的お気に入りの一本を探しやすいのではないかと感じた。
また個性的な日本酒を求めて、お店も訪れたい。
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