沖縄で「豆腐」と言えば、「島豆腐」。スーパーでよく見かけるし、家でも使うし、よく食べているが、今まで普通の豆腐と何が違うのか、よく知らずにいた。
しいて言うなら、普通の豆腐よりも少し硬いかな、と思うくらい。崩れにくくてちゃんぷるーなどにも使いやすいのである。
そんな中『おいしい沖縄』にて、以下の三点が違う、という話があった。
一、島豆腐は水に浸した大豆をそのまま擦り潰して絞り、その後で火を通す。対して本土の豆腐は擦り潰し、火を通してから絞る。
『おいしい沖縄』下川裕治「非合法豆腐、沖縄の島々に君臨す」
二、島豆腐は最後にラードを少し入れる。
三、ニガリの代わりに海水を入れる。
……作り方がぜんっぜん違う!!!!
私はてっきり、大豆などの使う素材が沖縄県産で、少々味わいが違っているのかな、と思っていたが、作り方そのものが違っていたのだ。特に二のラードは衝撃であった。豆腐にラード……となると、これはベジタリアンの人が食べられない豆腐、ということになるのだろうか?
とはいえ、実際に購入している島豆腐はにがりを使っているようであるし、ラードは入っていなさそう。時代や地域によって作り方や使う素材が異なるのかもしれない。では、島豆腐の定義って、いったい何なのだろう……今後も調べていきたい所存である。
余談にはなるが、本書内の宮古島の話で、「島の豆腐屋は必ず養豚業を営んでいた」(p.63)という話も面白かった。豆腐を作るときに出るおからが、豚の餌として使われていたのだという。
沖縄は豚肉を多用する食文化だとは思っていたが、こんなところで繋がっていたとは……ラードを使うのも納得。
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