私が日本に暮らす理由は、ご飯が美味しいからだ! グルメ大国の恩恵を考える

最近、何かと海外移住を考える。どこでも仕事ができる時代に突入したし、なかなか変わらない日本の政治には、疲れてきちゃう……そんなわけで私はもちろん、「だったらもう海外に住んでしまったほうがいいのでは?」と考える友人たちも増えている。

実際、移住している人の話はよく聞く。楽しそうに生活しているエピソードを耳にすると「いいなあ、私もいっそ、海外に住んでみるか?」などと、空想することはよくある。

しかし、ただ一つ、話すたびに気になる問題が浮上する。それが、私が「日本の食文化があまりに好きすぎる」ということである。

和食だけは一生食べ続けたい

まず、私が和食抜きに人生を送ることは不可能だと思う。それは以前書いた、学生時代のエピソードにも顕著に表れている。

和食が好きだという自負はあったが、まさかこんなにも執着しているとは思いもせず、当時かなり驚いた。今となっては、和食執着エピソードに事欠かない人間であることを自覚している。

とはいえ今の時代、ある程度は海外でも和食を食べられるだろうし、日本の食材も多少値は張るだろうけれど、手に入るはずだ。この点は比較的、努力で何とかなるのかもしれない。

日本は実は、グルメ大国である

日本人のどれくらいが認識しているのかはよく知らないけれど、日本は言わずと知れたグルメ大国である。寿司、天麩羅、すき焼きといった海外でも有名な和食の話だけではなく、シンプルに食の選択肢が多く、クオリティが高い。

マイケル・ブース氏『英国一家、日本を食べる』を読んだとき、日本がいかにグルメオタクな国であるかを思い知った。

詳細な感想は上記の記事で書いたけれど、例えば、日本のテレビ番組はしょっちゅうグルメを取り上げているという話があった。24時間、どこかの局で必ずと言っていいほど食べ物を映している。

テレビを観る人が減ったとされている現代であっても、YouTubeだろうがSNSだろうが、ひっきりなしに食べ物の映像や写真がアップされていて、たいてい見ている人たちの反応がいい。もちろん、私もかなり見ています!

また、専門店が多いというのも日本の飲食店の特徴らしい。言われてみれば、「〇〇専門店」は際限なくある。かくいう私も大好きで、マニアックな専門店を見かけてはお邪魔している。和食、イタリアン、などのジャンルだけでなく、野菜やら調味料やら、かなりニッチな専門店も、日本ではさほど珍しくなくなった。それだけ需要があるのだなあと感心する。

改めて考えてみると、食べることが大好きな私にとって、日本はかなり居心地のいい国なのである。もともと生まれ育っている場所だから、本書を読むまで全然気づかなかった……

「食べる」を人生の中心にするなら、日本暮らしは向いている

国内で何かと嫌なニュースや悲しい出来事が続くと、違う土地で暮らした方が良いのではないかと考えてしまう。どこでもオンラインで繋がれる世の中、もっとほかの文化を直に楽しみたい気持ちもある。

しかしながら「食」の観点で考えてみると日本は素敵な国で、「ああ、日本から離れられないなあ」とじんわり……これからの人生、「食」も踏まえて、どこでどんなふうに暮らしていくべきか、まだまだ模索中だ。

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襟田 あいま
食べること・読むことがとにかく好き。食と本にまつわる雑感を日々記録しています。